格安なのに本格的なMIDIギター 「YAMAHA EZ-AG」による打ち込みメモ

例題曲:このレベルのお話です

MIDIギターはかつて高価で手の届かないものでしたが、XBOX360の発売と同じころ登場した Yamaha EZ-AG は実売2万円程度で購入できる安価なギター型MIDIコントローラーです[amazon]。中古でも買えます。

そのYAMAHA EZ-AGをDTMのギター打ち込みに活用しようというのがこのページの趣旨です。同じシリーズのYamaha EZ-EGも事情は同じだと思われますが、私は所有していないので保証できません。

■EZ-AGの得意分野

ストロークの打ち込みが得意です。アルペジオもできます。フィンガーボードのスイッチを押さえるタイプのコントローラーなので、ベンディングはできませんし、ハマリング・プリングもできません。ミュートするとき金属の板に手で触れる方式なのでカッティングもやや苦手ですが、これは工夫と慣れにより克服できます。

■必要な環境

MIDIコントローラーの演奏を遅延なしでパソコンに取り込む環境が必要です。すでにMIDIキーボードが使えている環境なら、EZ-AGも同じように使えます。

EZ-AG → USBのMIDIインターフェイス → ASIOドライバ → DAW → VSTi

EZ-AG → MIDIインターフェイス → シーケンサ → ハード音源

また、EZ-AGはMIDI音源を内蔵しているので、EZ-AGの演奏をパソコン(のシーケンサーやDAW)で録音して再びEZ-AGで再生することも可能です。

■本体セッティング

MIDI OUTからデータを送るので本体から音を出さないようにすることと、音色を大まかにギターとベースに切り替えることくらいです(ベースにすると1オクターブ下がります)。チューニング(ドロップDなど)やカポタストの設定もできます。詳しくは説明書を参照下さい。

CAPO と TUNINGを同時押しして、OFFを選択すると本体から音は出なくなり、MIDIの信号だけ送信されるようになります。

■音源

DAWで鳴らすときに注意するべきなのは、最初からゆがんだ音色を使わないことです。ミュートするのが大変だから(後述)なのと、フレットを押さえただけでノートオンが送信される仕様のため、意図しない音がたくさん発生します。クリーンな音色をアンプシミュレーターでゆがませる方法が向いています。

また、同音連打に対応した音源が望ましいです。ノートオンの後に続けてノートオンが送信されたときに音が途切れるタイプの音源は避けた方がいいです。たとえばXG、GS系の音源は同音連打に対応しています。海外製のVSTiはあまり対応していないと思われます。

■実践

EZ-AGと本物のギターは演奏時の感触がだいぶ違います。一番大きな違いはミュートの方法です。EZ-AGのブリッジ付近にある金属の板に触れることで音を止めます。そうしないといつまでも音がとまりません。ブラッシングも同じ要領です。

演奏を録音するときは、演奏を分割する必要があります。つまり何度も何度もオーバーダビングします。ミュートするごと、フォームが変わるごとに演奏を区切ってまた最初から録音します。

説明するのが大変なので動画とMP3とSMF(MIDI)でまとめてみました。トラック1が1回目の入力、トラック2が2回目の入力、トラック3が3回目の入力となっていて、3つのトラックが合体して1つのリフになります。

[MP3] [MIDI(SMF)]

+ミュートするごと
+フォームが変わるごと

MIDIをシーケンサなどで開いてみると、演奏を区切って何度も重ね取りしている様子がわかると思います。

■無駄なイベント

EZ-AGで入力していると、ベロシティの値の小さい音符がたくさん送信されます。これらは演奏には必要のないもので、音色によっては邪魔になるものです。イベントフィルターでベロシティー30以下のイベントを削除してしまうのが簡単です。できない場合でアンプシミュレーターを通す前にコンプレッサーをかけると余計な音が目立ってしまうので、コンプレッサーはゆがませた後にかけるようにします。

【関連ログ】
ギターの打ち込みで徹夜したくない人のメモ(リードギター編)

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